Instagramは、時代とともにアルゴリズムを変化させてきました。
公式が現在のアルゴリズムについて、さまざまなことを発信しています。多くの有益な情報が含まれていますが、理解しにくい部分もあるでしょう。それも含め、最新ハックについて分かりやすく解説していきます。
アルゴリズムとは何か
Instagramのアルゴリズムを理解しているでしょうか。
アルゴリズムとは、手順ややり方ことです。Instagramにも、さまざまな手順が存在し、理解していくことが効率的な利用につながります。
Instagramでは、人とコト/モノ(ブランド)を近づける思想を持っています。これがInstagramでの大きなポイントで、大切な人や大好きなことつないでいくのです。その先に好きと欲しいを近づける場を作っています。
これがアルゴリズムにも大きく表れてくるのです。
Interest・Relationship・TimeLineのほかに見えない指標
Instagramのアルゴリズムを理解する上で欠かせないのが、以下3つの指標です。
- Interest
- Relationship
- TimeLine
Instagramでは、どのようなことに興味を持っているのかを表すのがInterestで、コンテンツへの関心です。
Relationshipは、アカウント同士のつながり、つまりアカウント同士がどれほど仲がいいのか、親密度や関係性を表します。
TimeLineは投稿の新鮮度です。新しい投稿かどうかを判断している部分になるでしょう。
さらに独自のアルゴリズムである、パーソナライズがあります。パーソナライズとは、1人1人にあった偶発的なブランドの出会いを創出していきます。
Instagramの公式からも言われていますが、目に見えない指標が存在します。それが滞在時間です。コンテンツに実際にどれくらいの時間滞在したのかを重要視するようになりました。
Instagramでは、シグナルと呼ばれる信号が500種類以上あり判断しています。
フォロワーはどこからやってくる?
実際にフォロワーはどこからやってくるのでしょうか。これがInstagramを伸ばしていく大きなカギです。
これは公開されているわけではないので、1万人のフォロワーにアンケートをとってみた結果があります。ヒアリングわかったことは、発見タブからフォローしている現実です。
Instagramには、虫眼鏡のマークの発見タブがありますが、ここから65%もの人がフォローしています。過半数どころか大半がこのタブからフォローしていることがわかりました。
続くのがハッシュタグで15%、アカウントの検索が10%、友人や知人などからオススメされたなどのシェアの形では5%です。プレスリリースなど、雑誌などの媒体もありましたが、こちらも5%程度になります。
つまり、フォロワーを増やそうとした場合、虫眼鏡をハックすることが重要なポイントになるでしょう。
虫眼鏡の運営方法は?
問題になるのは、この虫眼鏡がどのように運営されているかにあります。これが分かれば、効率的にInstagramを成長させ伸ばせるからです。
基本となるのはファンベースです。ここから外部に露出される仕組みになっています。
Instagramでは、投稿した後にフォロワーすべてに表示されるわけではありません。約30%程度のフォロワーに表示される仕組みです。1万人フォロワーがいても、実際には3000人しか表示されていません。
ポイントはここです。この30%に対して、いかに「いいね」「保存」「コメント」がもらえるかにかかっています。これがエンゲージメントであり、素早く獲得できるかどうかが重要です。
この初速とエンゲージメントの量が一定レベルを超えると、既存のほかのフォロワーにも拡散されます。ここでさらにエンゲージメントが得られると、ハッシュタグや発見タブに掲載されるのです。基本となるのは、既存のフォロワーに反応してもらえるかにかかっています。
持続時間につながる指標
実際に発見タブに載った場合、どのようにして持続時間を上げていくかも考えなければいけません。これには大きく2つの指標があります。
1つ目は、フォロワー外の人がクリックしてくるかどうかを表すクリック率です。YouTubeの仕組みにも近い部分があります。YouTubeであれば、サムネイルのクリック率がインプレッション数につながるためです。Instagramでも、まずはこのクリック率が重要になります。
2つ目は、この動画がよかったという、「いいね」や「保存」が重要です。このエンゲージメントがフォロワー外から獲得できると、インプレッションが伸びていく結果につながり、「バズる」と呼ばれる状態になります。
Instagramの変遷に隠れているポイント
言葉として理解しても、実際にどのようなコンテンツを作れば「バズる」状態になるのかが重要です。Instagramは時代とともに変わっていきました。表紙を見ても違いが出てきていることがわかります。2019年、2020年、2021年の3年間で見てもかなり違うことがわかるのです。
2019年といえば、インスタ映えという言葉ができたように、写真としてもうつり映えすることが求められました。2020年あたりから、インスタ映えよりもマガジン型と呼ばれる表紙が増えたのです。これは文字が入っている形で、見てすぐに何の情報なのかわかる特徴を持っています。訴求力の高さという面で違いが出てきたといえるでしょう。
2021年に入り、表紙もさらに進化してきました。ただ文字が入るだけではなく、見てすぐに自分に取り入れられる情報かどうかがポイントになったのです。これを「自分ゴト化」とも呼ばれています。
インスタ映えから自分ゴト化へ
インスタの変遷をファッションでイメージしてみましょう。
「インスタ映え」の頃は、写り映えがよければ表紙としてクリックもされていきました。しかし、そこからどんな洋服なのか、そのキャッチコピーのように情報が追加されたのです。
現在では、自分が着れるのか、身長ならどの程度が範囲に入るのかなど、「自分ゴト化」が進みました。これが現在のInstagramのアルゴリズムを抑えるうえで重要なポイントに変わったのです。
実際に運営したもののデータもあります。美容系で以前のインスタ映えというレベルと「自分ゴト化」を意識した拍子にした場合、エンゲージメントで14倍もの開きが出たのです。リーチも12倍の差が出たことから見ても、この違いは明らかでしょう。
実際のインプレッション数が72,000でそのうち65,000インプレッションが発見タブからきているのです。つまり、発見のインプレッションが90%にも及びました。この辺りからも、全体の6割から7割が発見タブからフォローしていることは間違いではないといえるでしょう。
Instagramのアルゴリズムをまとめると、既存のフォロワーのエンゲージメントが大切になります。そこに初速がついてくるようにしなければいけません。さらに滞在時間が加わります。
InstagramでのKPIのポイント
アルゴリズムは理解できたとして、InstagramはなにをKPIとして運用するべきかというも問題が出てきます。運用の方法が合っていなければ、どのような方法を使っても伸びないからです。
見るべき目標値は3つあります。
1 ホーム率/ストーリーズ閲覧率
既存のフォロワーに対して、どれぐらい届いているのかを表す指標になります。これが低い場合、初速でエンゲージメントを得られていない可能性があるのです。
ホーム率は、既存のフォロワーがどれだけ見てくれたのかを表しています。この目標値としては50%以上を目指すのが基本です。
ストーリーズ閲覧率はフォロワー数によっても違いがあります。フォロー5,000あたりまでは50%以上、10,000で40%以上、50,000で20%以上、100,000を超えるなら12%以上というところが目標です。
2 リーチ数
どこまでフォロワーを伸ばしていきたいかの逆算から求められます。週次で伸びているのは基本となるでしょう。
毎日ではない理由は、コンテンツには当たりはずれが出てくるからです。その点で、週次で見ていれば、平均的なところで正しい数値が見えてきます。前週比で落ちてきているようなら、改善を目指さなければいけないことがわかるのです。
3 フォロー率
ジャンルにもよるが、基本は5%の成長率を目標設定とします。
「フォロワーの増加数/プロフィールのアクセス数」
で計算します。
5%以上になってきているなら、施策としてはインプレッション数を増やす方向にもっていくといいでしょう。5%以下の場合には、投稿しているコンテンツとプロフィールがあっていないなどの問題が隠れています。プロフィールの改善が求められる状況です。投稿コンテンツの改善もしなければいけません。
これら3項目をしっかりと見ていけば、自然とフォロワー数は増えていきます。
どのような運用をするべきか
KPIがわかったところで、どのようにInstagramは運用するべきかを理解しなければいけません。重要なポイントは3つです。
1 フォロワーコミュニケーション
Instagramでは、Relationshipが重要視されます。この関係性の中でも、双方向のコミュニケーションの数を増やすことが大切です。優先度の高いものは以下の4つになります。
- DM
- ストーリーズスタンプ
- コメント
- アンケートやクイズへの解答
こういったことを毎日積み重ねていかなければいけません。
2 既存のフォロワーが求めた有益なコンテンツ作り
フォロワーからのエンゲージメントを獲得するために重要なポイントです。初速を上げるためにも大きな焦点となります。アンケートが非常に有効で、これをニーズヒアリングと呼びます。
アンケートの結果は既存のフォロワーが求めていることであり、合わせたコンテンツを作れば、必然的に有益な形に変わっていくのです。エンゲージメントを最大化させるためにも有効となります。
3 機能をまんべんなく使う
リーチ数を最大化させるためには、Instagramの持つ機能をまんべんなく使うことです。発見タブを見てもわかります。さまざまなものが載っているでしょう。機能をまんべんなく使っているほうが、Instagramからの評価も上がるのです。
効率的な運用を目指して
Instagramのアルゴリズムから運用に必要なKPI、実際の運用で必要なことを解説してきました。どこを抑えるのかで、結果は大きく違ってきます。Instagramの効率的な運用を目指すのであれば、ぜひ参考にしてみてください。