こんにちは。
ハピラフ代表取締役の富田です。
「インスタのフォロワーをどうにかして伸ばしたい」
「売上や収益がなかなか増えない」「リーチが伸びない」
「そもそも何をやっていいのかわからない」「⾃社のインスタがうまくいっていない」
など私たちのところには日々、様々なお悩みが寄せられています。
「インスタはまだ、何も手を付けていないが、もう遅すぎるだろうか」
というお声もしばしば耳にしますが、今から始める方にもチャンスは十分あります。
というのも、インスタはこれからも確実に伸びていくSNSだからです。
とはいえ、2022年4月中旬にアルゴリズムが大きく変わったため、インスタ運用がうまくいかなくなっている方も多く見られます。
この機会にインスタグラムの最新アルゴリズムを読み解き、最大の効果を出すために私たちが日頃実践している「トリプルメディア戦略」についてお話できればと思います。
Instagram(インスタグラム)の概況
他SNSと比べた際、インスタの特徴は以下の表のように示すことができます。
月間アクティブユーザー | ||
4,800~5,000万 | モノ/コトの体験/情報収集の場 | |
LINE | 9,200万 | インフラ化したメッセージツール |
4,500万 | リアルタイム性と情報拡散⼒ | |
TikTok | 950万 | コンテンツ起点で新しい発⾒の場 |
このアクティブユーザー数は公式の数字ではありませんが、2019年時点で3300万人ユーザーだったことから考えると、3年経った現在では4800万~5000万ユーザーには成長しているとみられます。
Instagram(インスタグラム)=消費者行動の一連の段階にアプローチできるSNS
TwitterやTikTokなど違うのは、インスタがユーザーにとって「モノ/コトの体験/情報収集の場」になっていることです。
たとえば近年「ググる」と同様、「タグる」という言葉が普及したように、インスタグラム上で情報収集をするのがユーザーの当たり前になっています。
下記のデータを見ても分かる通り、インスタグラム上で情報を調べ、そして比較検討してから、最後には購買に至る。その一連の流れが全てインスタ上で行われているのです。
購買まで結びつけるためのポイントはUGC
インスタというとインフルエンサーに着目する方が多いのですが、実際のところ、ユーザーの購買に最も影響するのは友人や知り合いの投稿(UGC)です。
次のデータを見ても、購入のきっかけになった投稿は
- 友人や知り合いの投稿(UGC)
- 企業アカウントの投稿や広告
- インフルエンサーの投稿
の順番であることがわかります。
インフルエンサーをフォローしている人は意外と少なく、インフルエンサー頼りのマーケティングは効果が薄いのでは?とも指摘されています。
Instagram(インスタグラム)の攻略から他プラットフォームの攻略へ
インスタを運用することで得られるメリットは、他プラットフォームにも及びます。
たとえばGoogle検索でも近年、ハッシュタグページを中心にインスタが上位表示されやすくなりました。
またYahoo!においても、Yahoo!検索やYahoo!リアルタイム検索でインスタの投稿が表示されるようになりました。
そのためインスタに力を入れることで、結果的に他プラットフォームも攻略できるのです。
Instagram(インスタグラム)の傾向:クリエイターへの支援強化
昨今、TikTokやYouTubeショートなど、短尺動画を利用するプラットフォームでは良質なコンテンツを制作できるクリエイターの取り合い状態になっています。インスタも例外ではありません。
インスタは10億ドルを投資することで、以下の機能を導入し、クリエイターの露出面を強化していく方針を固めました。
- クリエイターへの投げ銭ができる「バッジ機能」(すでに搭載済み)
- 投稿に商品タグを付けられる「アフィリエイト機能」
- クリエイターの動画の冒頭に広告を表⽰して分配する「インストリーム広告」
インストリーム広告については、すでにTikTokに実装されていますが、今後インスタにも同様の機能が搭載される予定です。
こういった背景から、今後もクリエイターアカウントはインスタ上で表示されやすくなるでしょう。
逆に言えば、クリエイターアカウントの力をいかに借りるかというのが、インスタ運用の一つのポイントになるといえます。
インスタを運用してもフォロワーが増えない理由とは
冒頭でお話した通り、私たちはインスタ運用の様々な悩みを伺う機会が多いのですが、やはり大半の場合は
「フォロワーが増えない」「売上/収益が増えない」
この2つに集約されるかと思います。
フォロワーはどこから流入するのか?
フォロワーを増やすためには、まず流入元をきちんと把握しておく必要があります。
実際に、自社のフォロワー1万名に対してアンケートを行った結果「6~7割の人が発見タブからフォローした」ことが分かりました。
実際にアカウントのインプレッションを見ても、「発見」が占める割合が最も大きいことが見て取れます。
つまり、発⾒タブに投稿を露出させないと、フォロワー増加が見込めないわけです。
発見タブの内容は、その人の過去の検索履歴やいいねなどのデータをもとに、一人ひとりに合わせてリコメンドされます。
しかも最近ではフィード、ストーリーズ、リール動画、ガイドと面が増えたため、幅広い投稿を用意しないと発見タブに掲載されにくくなっています。
Instagram(インスタグラム)運用で売上が伸びない理由とは
インスタ運用で売上が伸びない理由は、結論から言うとリーチ不足です。ようするに、知られていないから買われないわけです。
2022年4月中旬のアルゴリズム変更から、これまでとは異なりエンゲージメント(いいね/コメント/保存/シェア)の総数ではなくエンゲージメント率が重視されるようになりました。そのため、フォロワーの母数が多いアカウントほど不利な傾向があります。
また、投稿後1時間以内にどれだけの反応がもらえるかというエンゲージメントの初速も非常に重要になっています。
そのため、フォロワーの熱量が⾼めのアカウントほど今後のインスタは有利になるでしょう。
その点からしても、濃いファンが集まりやすいクリエイターアカウントは今後、インスタで表示されやすくなると考えられます。
リール動画の売上効果は?
「TikTok売れ」という言葉もあるように、多くの企業がリール動画など短尺動画の活用に力を入れています。
とはいえ、下記のデータを見ると、買い物時の情報収集はストーリーズやフィード、ハッシュタグ検索が圧倒的です。現時点では短尺動画はまだまだ購買につながりにくいことがわかります。
「TikTok売れ」にしても、プチプラで分かりやすい商品であれば一気に購買につながるケースはありますが、ラグジュアリーなブランドの商品だと思うように売れないケースが多く見られます。
そのため売上を増やしていくためには、短尺動画だけではなく、日頃の画像投稿などにも力を入れていく必要があります。
Instagram(インスタグラム)運用のコスト対効果は見合うのか?
私たちは自社アカウントはもちろん、他社のインスタでも累計200アカウント、500万フォロワーグロースを達成した実績がありますが、「インスタ運用のコスト対効果」についてはよく聞かれます。
インスタ内で発生する売上だけを見るなら、正直なところ、運用コストと結果は100%見合いません。
なぜなら、インスタをきっかけで商品やサービスを購入したことがある人は全体の約半数ですが、その購入経路を見ると「後⽇外部サイトで検索をして、ECサイトでの購⼊した」人が最も多いからです。
インスタがきっかけで生じる間接的な売上は、データ上で計測することができません。
しかし、そういった間接的な寄与の分まで含めれば、インスタ運用はコスト以上の効果が得られると考えています。
2種類のアカウントの違い:ブランドアカウントとコンテンツマーケティング
インスタの運用をする上で、まず意識しておきたいのがアカウントの種類です。インスタ運用するにあたっては
- ブランドアカウント[ペイド]
- メディア(コンテンツ)アカウント[オウンド]
の2種類のアカウントが存在します。
ブランドアカウント[ペイドメディア]とは?
ブランドアカウントとは、自社ブランドの世界観を醸成させるアカウントです。
インスタ内で、商品を知ったユーザーが比較検討した末、最後にたどり着く最終CV(コンバージョン)地点ともいえます。
ブランドアカウントを運用するメリットとデメリットは以下のとおりです。
<メリット>
●タグ付けによってUGCをより作り出すことが出来る
●ファン化したフォロワーに対するCRM機能を発揮できる(キャンペーン/新商品などの告知)
●ショップタグの活⽤によって、インスタグラムのアルゴリズムに反しない形で自社サイトへの遷移を促せる
<デメリット>
●投稿⾃体にエンゲージメントがつきづらく、既存フォロワー以外にリーチが出づらい。
●潜在的なリーチをとれない
デメリットとして挙げた「潜在的なリーチをとれない」とは、ブランディングを重視した投稿が多い分、初速でいいね以外の反応を得にくいため、発見タブに掲載されにくいという意味です。
次に紹介するメディア(コンテンツ)アカウントとは、その点全く異なります。
メディア(コンテンツ)アカウント[オウンドメディア]とは?
メディアアカウントとは、投稿に文字入れをするなどフォロワーに役立つ良質なコンテンツを発信し、インスタのアルゴリズムに即した運⽤で発⾒タブからの流入を最⼤限に増やすためのアカウントです。
メディアアカウントのメリット・デメリットを挙げると以下の通りです。
<メリット>
●投稿にエンゲージメントがつきやすく、リーチやフォロワーが伸びやすい。
●⾃社だけでなく、他とのコラボなど幅広い企画が⽴てられる。
<デメリット>
●フォロワーは増やせるが、その分リーチが伸びづらくなる。
●運⽤⼯数がブランドアカウント以上にかかる(企画、制作、コミュニケーションなど)
●投稿から売上には繋がりにくい。
これらの特徴を把握した上で、インスタ運用を具体的にどのようにすればいいのか?
私たちハピラフが考えるインスタ運用「トリプルメディア戦略」を紹介します。
ハピラフが考えるInstagram運用:トリプルメディア戦略
トリプルメディア戦略はその名の通り、2種類のアカウントとUGCを組み合わせた施策です。
それぞれの特徴を以下の表にまとめました。一つずつ詳しく見ていきましょう。
ブランドアカ[ペイド] | [オウンド]メディア |
[アーンド]メディア(UGC)
|
|
役割 | 世界観の醸成 Instagram内最終CV地点 |
ブランドの認知向上 |
信⽤/評判/⼝コミの獲得
|
⻑所 | 顧客との関係づくり ブランディング |
発⾒タブでの露出に よるリーチ最⼤化 |
第三者視点の信⽤の獲得
リーチの向上 |
短所 | 拡散性がない | 運⽤⼯数がかかる 直接的な影響は少ない |
悪材料の拡散リスク
|
[アーンド]メディア(UGC)
[アーンド]メディア(UGC)には、最も購買に繋がりやすく、アルゴリズム上の優遇も受けられるため、リーチが伸びやすいというメリットがあります。反面、投稿内容をコントロールできないため悪材料が拡散する可能性もありますが、SNS社会の現在、ある程度避けて通れないリスクでしょう。
それこそUberEatsなどのように、非常に優れたプロダクトであれば、自ずとUGCが増えていきますが、そういったケースは非常に稀です。
UGCを加速していくためには、ギフティングやアンバサダーなどの施策を打つ必要があります。
ギフティングを行う際に注意しておきたいのが、#PRをつけたギフティング施策や有償PR施策がインスタで禁止になっている点です。
インスタ側としては関連性の低い投稿やステマを減らしたいという意図があるため、今後も規約変更には十分留意しましょう。
直近であれば、タイアップ投稿タグをうまく活用した展開がおすすめです。
ブランドアカウント[ペイド]
ブランドアカウント[ペイド]は、ユーザーの最終CV地点として必ず用意しておきたいアカウントです。
世界観を醸成する必要があるため、アカウント名/プロフィール⽂章/導線設計/ハイライト/フィードや投稿内容全てにおいて、一貫した設計が求められます。
たとえば、以前インスタでよく見かけた「ニコパチ(商品と一緒に笑顔で撮影した投稿)」などは、意外とブランド毀損につながるケースも多いため、注意しましょう。
拡散性が期待できないブランドアカウントですが、ショップタグの活用はおすすめです。
最近ではフォロワー1万人以下のアカウントでも、ストーリーズにリンクスタンプを貼れるようになりましたが、外部プラットフォームへの流出を促す行為はインスタグラムのアルゴリズムに反します。
そういったアルゴリズムに反した投稿を繰り返すと、いつの間にかリーチ率が下げられてしまう可能性もあります。
ところが、ショップタグを使えばインスタのアルゴリズムに反することなく、ユーザーの購買を促せます。ぜひ積極的に活用したいところです。
[オウンド]メディアアカウント
[オウンド]メディアアカウントについては、良質なコンテンツを多数作るというのが前提にはなりますが、リーチが伸ばしやすく、非常に優れた広告効果を生み出すことができます。実際に、ハピラフで運用した事例を一つ紹介すると、⽉間300万リーチ・⽉間500万インプレッションを達成した「ブルベライフスタイル」は、広告費換算で数百万以上の効果を生み出しました。
Instagaram(インスタグラム)運用フローチャート
3つのメディアを組み合わせた「トリプルメディア戦略」ですが、実際に運用を始める際には以下の手順で取り組んでいます。
最初に着手するべきは、世界観を醸成するブランドアカウント[ペイド]です。立ち上げた後、できるだけ定期的な投稿を行い、ユーザーにアクティブであることを示せればなおよいでしょう。
次に取り組むべきは、UGC創出の施策です。UGCだけでもし十分なCVが出せているのであれば、[オウンド]メディアアカウントは立ち上げなくても構いません。
ただし、[オウンド]メディアアカウントがあれば、さらなるリーチが狙えるため、工数などに余裕があればぜひ組み合わせて取り組むことをおすすめします。
このトリプルメディア戦略を使って、実際にハピラフでは、以下の通り、広告をほぼ使わずに月商1000万の売上を達成しました。
適切なインスタ運用を導入することで、ぜひ自社の売上/利益の拡大につなげて頂ければ幸いです。
▼問い合わせはこちら
r.tomita@happylaugh.jp
富田